【まえがき+結論】
今回は浦和競馬場の特徴である、逃げ馬の強さについて分析してみた。
浦和競馬場は逃げ馬が強いが、それは他競馬場全体の逃げ馬の成績をみるとよく理解できる。
上記の通り、浦和競馬場の成績は地方競馬では最も期待値が高い事が分かる。
浦和競馬場の逃げの強さはコースの小ささや直線の短さの影響と言え、前に行く馬を探す戦略がうまくいくものと推測される。
そのため、浦和における前に行く馬を探す方法を探してみる。
結論を先に述べると前走の前半のペースが速い馬を探す事が効果的であり、その根拠となる過去データを以下に示す。
前走脚質からの今回の脚質予想
当たり前だが今回の脚質を予想する際に最も影響するファクターは前走脚質である。そのため、オッズに織り込まれているので、効果的でないことは分かっているが、念のためそのデータを示しておく。
以下は前走脚質別の今回の脚質の割合である。
前回逃げた馬だと約43%が逃げ、前回追い込みであった馬は約5%しか逃げない。
次に前走脚質別の今回の脚質別の勝率である。
勝率にはあまり差がない。
強いて言うなら、前走の逃げ馬は逃げた方場合は前走逃げていない馬よりも勝率は高く、逃げれない場合は先行でもパフォーマンスを落とすということが分かる。
最後に前走脚質別の今回の脚質別の回収率を示す。
回収率には明確な傾向があり、前走の逃げ馬が逃げても110%ほどしか期待値がないが、追い込み馬が逃げた場合は230%近く期待値がある。
しかし、逃げる割合が違うので、おしなべると前走脚質いずれも80%前後に収束する。
そのため、前走脚質は多くの馬券購入者の予想に反映されているため回収率を向上させるドライバーとはならないと言える。
逃げ馬探し:前走前半最速馬狙い
次に、前走の前半のペース最速の馬を狙う方法を考えてみる。
これは例えば、同じレースに以下2頭いるとする。
①前走ハイペースのレースで中団追走していた馬
②前走スローペースで前目に運んでいた馬
この場合①の方がより速いペースで前半を走っていた可能性があり、
その場合今走は②より前に行く確率が上がるとも考えられる。
また、この事は出走表のタイムから計算できるが、無料で閲覧できる出馬表には直接的に書かれていないので、オッズに織り込まれにくいといえる。
そのため、回収率を向上できる可能性があるため、データ分析をしてみた。
※注意点としては、前走からの距離の延長短縮での仕分けはしないので、距離延長を多く含むデータとなる。前走短距離の方が当然前半ペースは速いので早ければ強い競馬をしたというわけではない。
前走の前半のペースは以下で求められ、今回は前半1Fタイムを算出して用いる。
◆計算式◆
(前半のタイム)=(走破タイム)-(上り3F)
(前半のペース)=(前半のタイム)/{(前走の距離)-(上り3F分600m)}
(前半平均1Fタイム)=(前半のペース)×200
この前半ペースの順位別に並べると以下のようになる。
見ての通り、前走のペースが早ければ早いほど、勝率が上がり、前走1位では回収率も高い。
さらに、この前走1位について掘り下げてみる。
前走1位のなかには、僅差の1位と大差の1位が混ざっているため、
1位と2位の差分で仕分けして分析すると以下のようになる。
大差であるほど、勝率は高くなり回収率の向上も見込まれる。
0.3秒以上大きい場合は回収率が100%を超える結果になった。
データの関係で単勝しか計算できないが、浦和競馬の軸馬を探すう方法としてこの方法が2022年現在有効でありそうといえる。
またこの0.3秒以上大きいサンプルでの前走脚質別の今回の脚質のデータを最後に報告しておく。
先に示した、無条件での前走脚質別データと比較して、前に行く確率が格段に上昇しているのが分かる。
注意点として、このデータは距離延長馬が多く、前に行けるがバテやすくなる馬が多く、前が非常に有利な浦和ならではと覚えておこう。
他の場で同様の事をしても大きく期待はできない。
以上が今回の報告です。
結論:浦和では前走ペース最速を狙おう(距離延長、短縮は問わず)